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【胸のときめき】こころときめきするもの  枕辺に立ちのぼる 薫香の香り 甘美な夢を誘う  貴方さまの訪れを待つ  ひとときの錯覚に 陥っては 悦に入る 

こころときめきするもの枕辺に立ちのぼる薫香の香り甘美な夢を誘う貴方さまの訪れを待つひとときの錯覚に陥っては 悦に入る徒に胸はときめく姿見の鏡に曇りが出はじめて錆びてしまう 未来が絶望につながり胸もつぶれる思いがつのる化粧し 着飾り 鏡の前で...
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【ヴィーナスの永遠】西に傾きかけた 夕日  垂れ絹が降り 帳が夜 場末の酒場のジュークボックス 旅はいつか終わるけれど チュニジアの夜が レコード盤の上を踊るダイヤ針

月の 満ち欠けがないものの 正体を思い出すジャンヌダルクの はだけた胸が隠された 怒り いきどうり不条理の旗を振るサミトラ島の ミケのかしら寄るべない 者たちの吐息が 聞こえる西に傾きかけた 夕日垂れ絹が降り 帳が夜場末の酒場のジュークボッ...
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【あなた探しの隠恋慕】ただ黙って 目を伏せている 感じているのに感じないふり  不感症  存在を知っていて欲しいのに 知らんふり  無関心  尊重が無視を装っている  話せるのに 話せないふり  話さないわけは 2人の会話を対話が邪魔する独り言

聞こえているのに聞こえないふりささやく人がいるのに 耳 さえ 傾けないただ黙って聞いていたいのに饒舌が 寡黙を守っている見えるのに見えないふり見ている人がいるのに見守っていて欲しいのに慧眼が盲目にさせて知っているのに知らないふりする無知の知...
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【覚醒】漣の波頭に輝く朝日のかぎろい 天 地を分かち 離れ離れの一時に 出遭う 瞬きの邂逅 永遠を抱き 時こそ今はサンガを集め 香合の香り 立ち昇る龍 空の隠れ蓑

深い眠りの堕ち行く先の浜辺に辿りし 波打ち際儚いゆめゆめ砂塵 泡沫 珠となり天空に浮かび上がって砕け散る漣の波頭に輝く朝日のかぎろい天 地を分かち 離れ離れの一時に出遭う 瞬きの邂逅永遠を抱き時こそ今はサンガを集め香合の香り 立ち昇る龍空の...
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平成物語~扇の要 に 灌頂の巻 六道闇に 輪廻転生地獄草子 扇面にまねき分けられし 平成 物語

扇の要 に 灌頂の巻六道闇に 輪廻転生地獄草子扇面にまねき分けられし平成 物語令和の世代に次ぐ 昭和 縁起浦上天主の鐘の音善悪彼岸の響きありあじさい 七化け 徒花の花千変万化の断りを表し浮き身のあやうきも久しからず真夏の空蝉の如し強きも弱き...
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【念仏会唱和】円か 月の杜に舞い降りる いぶし銀の月影が 白き画箋に墨滴をしたたらせ にじみ拡がる水滴の雫 水滴穿石 水琴窟に落下して 静謐のうちに木霊する

霧にまぎれる獏たる景色遠く寺院の鐘音が樹々の梢の葉先を渡り声明風の音を伝え秘めたるは念仏やがて訪れる 無音のありか哀れみ 悲しみの誓い煩悩具足 凡夫の願い舟火宅無常 萬のことも空言戯言 あることなきに生死の苦界を渡り報土の岸に着きぬもの迷い...
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【地球旗】白地に青く大空染めて  ああ美しい地球の旗よ  なんのためでもなく なんにもよらず  染まって 染み入る世界は  覗いちゃいけない空の深さ 青の深さ 

思い出す空 思い出の空 大空に向かって大の字に 寝っ転がって 見上げれば 大空に翻る地球旗 白地に青く大空染めて ああ美しい地球の旗よ なんのためでもなく なんにもよらず 染まって 染み入る世界は 覗いちゃいけない空の深さ 青の深さ 藍の思...
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スーラ複眼の点描~スーラ複眼の左目に映るアニエールの 水浴光景と情景 やれやれ どうだい 向島の連中は 優雅なもんだぜ いったい おれたちと何が違うんだ

なにもきかざることもなくほのほの白く明るい光を浴びた上半身裸の若者たちのんびりと穏やかな休日を過ごしている折しも舟に乗り合わせ呉越同舟向島に出向く人々日向の岸に帽子をかぶって寝そべった男と子犬彼らの視線の矛先にある光景と彼らの目に届かない見...
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青春という名の名馬~あまずっぱく ほろにがく あおくさく じゅせいの みずみずしく いのちをつなぐ

あまずっぱく ほろにがくあおくさくじゅせいのみずみずしくいのちをつなぐあまかわのむける ほうじょうかんなみうつじょうみゃくずしりとしずむ しんおんしなやかなしたいのだんりょくかんうけいれるじゅうなんとけるような だつりょくかんひもとかれる ...
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七夕万葉歌~こがんひがんのけつえんのへそのお  ろうとのらせんのきおく  まゆだまひとつ うまれかわりのふゆごもり

ゼンマイじかけのザクロのみはじけて こがんのちかじつのたねひとつひがんにたねまくひとことのはをたくすこがんひがんのけつえんのへそのおろうとのらせんのきおくまゆだまひとつ うまれかわりのふゆごもりおびれにてりかえす さざなみおどるぎんりん は...
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逢わせ鏡~てんつくてんてん てんつくてん  みなもに映る さかだち にゅうどうぐも  とうりつぜんてん 繰り返す くもだるま 

みなもにうつる空の雲みなもにうつす おもかげはみなもにうつるひかりの君てんつくてんてん てんつくてんみなもに映る さかだち にゅうどうぐもとうりつぜんてん 繰り返す くもだるまらんはんしゃが 光を急がせているわからなくても 知らなくても生き...
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死者誕生からの復活~往生者の娑婆の別れ念仏行者の臨終 虚空に宝楼閣が出現し鐘が鳴る

往生者の娑婆の別れ念仏行者の臨終虚空に宝楼閣が出現し鐘が鳴る目前の急峻な山頂越しに極楽浄土の観音菩薩と勢至菩薩と地蔵菩薩が黄金の輝きの色彩絵巻往生者が経巻を前に端然と座すところ二十五菩薩を従えて下っては飛雲に乗り降下する往生最上位の上品上生...
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姿なき円なる道~眠る前に垣間見た  花橘のからむ 垣根越しの路地の庵

よごと 眠られぬもの安眠し 亭主より眠れる庭の 佳人の薬草の処方をうけとけるように深い眠りに はいった知っている時は流れない止まったままの無限めざめの 明鏡止水眠る前に垣間見た花橘のからむ垣根越しの路地の庵近づこうとすると 遠ざかるまを求め...
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骨~中原中也

作詞 中原中也作曲 吉井孝之歌  吉井孝之ホラホラ、これが僕の骨だ、生きていた時の苦労にみちたあのけがらわしい肉を破って、しらじらと雨に洗われ、ヌックと出た、骨の尖(さき)。それは光沢もない、ただいたずらにしらじらと、雨を吸収する、風に吹か...
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サーカス~中原中也

作詞 中原中也作曲 吉井孝之歌  吉井孝之幾時代かがありまして茶色い戦争ありました幾時代かがありまして冬は疾風吹きました幾時代かがありまして今夜此処での一と殷盛り今夜此処での一と殷盛りサーカス小屋は高い梁そこに一つのブランコだ見えるともない...