フェイスブックはARグラスの開発を進めています。そのグラスに組み込むトラッキング専用のチップを、韓国のサムスン電子が製造する計画だと、メディアETNewsが報じています。
消費電力抑制のカギを握るチップ?
フェイスブックは9月に開催されたOculus Connect 6(OC6)の基調講演にて、ARグラスを開発していると認めました。PC等に接続されていないARグラスにとって、大きな課題の1つとなるのがバッテリー寿命です。そしてバッテリー消費に大きな影響を与えるのが、カメラを常時使用する位置トラッキングと空間認識と言えます。
同社は一体型ヘッドセットOculus Quest開発について明かしたコメントでも、開発時はトラッキング精度に加えて消費電力にも配慮したと述べています。
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なおOculus Questは、モバイル機器用のプロセッサーSnapdragon 835を搭載しています。一般的なCPUに比較すれば効率は良いと言えますが、「Oculus Insight(※)」専用のチップを搭載すれば、さらにバッテリー消費を減らせる可能性もあります。
※Oculus Insight:インサイドアウト形式で体験者やコントローラーの場所・位置を把握するシステム。VRヘッドセットに内蔵されたカメラを使用し、コンピュータビジョンによりプレイヤーの位置を推定します。
サムスンはコメントせず
今回の報道の英訳版によれば、サムスンのチップは「フェイスブックのARはグラスに関する多様な情報を収集し、処理する」とのこと。用途が明記されていませんが、OC6で公開された「LiveMaps」に用いることは間違いないと考えられます。LiveMapsは、現実空間を3Dマッピングして自身の位置情報を把握。複数人のARを同期させるシステムです。
フェイスブック・サムスンの連携に関するニュースは、その筋に詳しい業界関係者の話によるとのこと。サムスン電子は報道について、顧客に関する情報は開示できないとコメントを控えています。
(参考)Upload VR
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