建設・製造業の新スタンダードになるか?AR/MRソリューション「mixpace」担当者に聞く

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SB C&S株式会社株式会社ホロラボが共同開発した「mixpace」(ミクスペース)は、3D CADやBIM(Building Information Modeling)で作成した設計データを自動でAR/MR表示用に変換してHoloLens 2やiPadで確認できる、建設業・製造業向けのソリューションサービスです。

2019年2月に初代HoloLens向けに登場した同製品はリリース後も改良を続け、同年12月にはiPad対応版をリリース。さらに2020年3月にはHoloLens 2に対応し(それにともない初代HoloLensの対応は終了)、同年6月には新たにARマーカーを活用した位置合わせ・基準点切り替え機能が追加されました。

今回はこのmixpaceについて、同製品の担当者である遠藤文昭氏(SB C&S株式会社)、岩本義智氏(株式会社ホロラボ)の両氏に伺った話と合わせて紹介します。

3D CAD/BIMデータのAR/MR化に必要な機能をパッケージで提供

mixpace for HoloLens 2 and iPad
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mixpaceは3D CADやBIMデータのAR/MR化に必要な変換・管理・表示機能をワンストップで提供する、課題発見・確認ソリューションです。

AR/VR/MRの産業利用は、例えばプロダクトの試作品を現物からデジタルの3Dモデルデータに置き換えることで原材料費や制作期間を削減・短縮したり、サンプルを現地に持ち込むための輸送費・搬入費をなくしたりなど、建設業界や製造業界で特に効果があると見込まれています。

また、AR/MR化したデータを実際の施工現場で現実空間に重ね合わせて表示することで、プロダクトのレビューや検証、デモなどの用途で活用できるほか、半透明表示にすることで壁・天井の向こう側に設置した状態を見ることができるなど、現実ではできない表現も可能になります。

007 現実オブジェクトとの前後関係表現
ARで3Dモデルを現実空間に重ねて表示する際、見た目の違和感はありませんでしたか? mixpaceアプリで3Dモデルを表示する際に現実オブジェクトとの前後関係を上手く表現するためのTipsを動画にまとめてみました。 --------------------------- 例えば、 ・意図した場所に表示できたかどう...

建築物や工業製品の設計図として従来より利用されている3D CADデータやBIMデータを、デジタル3Dモデルに変換したり生成するツールはすでにいくつもあります。ですが、それらを使いこなすためには3D CAD/BIM、AR/MRの両方に関する知識やスキルを持った人材が必要なことが多く、また、3D CAD/BIMデータからAR/MR表示用データに変換するにはそれなりの手間や時間が必要になります。

その点、mixpaceは元となる3D CADやBIMのデータを専用Webページにアップロードするだけで自動でAR/MR表示に変換することができるので、AR/MR開発のスキルがない人でも簡単に利用できます。しかも変換にかかる時間も数分程度と、従来の同種ツールに比べて大幅な作業時間・コストの削減ができるとしています。CADデータの取り扱いにはオートデスク社のAutodesk Forgeを採用しており、オートデスク社の3D CAD、BIMソフトウェアで活用できる各種データ形式のほか、中間ファイル形式などの主要なファイル形式など、数十種類のファイルフォーマットに対応しています。

また、mixpaceはMicrosoft Azureを利用したクラウドベースのソリューションなので、AR/MR表示用に変換されたデータはクラウド上に保存され、Webブラウザを通じてHoloLens 2やiPadにダウンロードでき、オフィスのみならず屋外の現場などでも必要最小限の機材でAR/MRビューイング体験ができます。さらに、2019年12月にiPad対応版をリリースしたことで、普及台数の観点ではまだこれからのHoloLens以外でもAR/MRビューイング体験が可能になり、利用機会がさらに広がりました。

mixpaceは上記のような機能をすべて含めたパッケージ製品として提供することで、AR/MRの産業利用のハードルを下げ、さらに推進するソリューションになることを目指しています。製品コンセプトも「できるだけシンプルな形で、誰かにやってもらうのではなく、ユーザーひとりひとりが自分自身で使えるもの」を目指して設計・開発されているとのことです。

データ変換のためのコンバートエンジンを大幅強化

今年3月のHoloLens 2対応版リリースに合わせ、mixpaceは3D CAD/BIMデータのAR/MR向け変換処理システムの改善を実施。元データのサイズにもよりますが、数分程度でのデータ変換ができるようになったと言います。

003 mixpace Webアプリでの3Dデータ変換と対応デバイス
mixpace サービス契約時に提供されるWebアプリを使うと、3DCAD/BIM形式3DデータをHoloLens 2 版・iPad版 mixpaceアプリでご覧いただけます。 mixpaceは次の3Dデータファイル形式に対応しています。 .3ds、 .max、 .f3d、 .fbx、 .ifc、 .iges/i...

遠藤・岩本両氏によると、変換処理システムは根本から見直しており、以前のものとはがらっと変えているとのこと。また、変換処理システムと合わせてクラウドサーバーでのデータの受け渡し処理も改善し、両方の変更によりデータ変換時間の大幅な短縮を実現させたそうです。

ARマーカー機能でさらに使い勝手が向上

さらに今年5月に追加されたARマーカー機能により、3Dモデルの位置調整がより簡単になりました。同機能は開発当初から予定されていたものの、基本機能を優先・充実させるという開発方針によりこのタイミングでの実装となりました。

004 ARマーカーを使った配置方法
2020年5月18日にARマーカー機能を追加した最新版mixpaceアプリ(HoloLens 2 版・iPad版)を公開しました。 用途に応じて2種類の位置合わせ基準点を切り替える機能など、mixpace のARマーカー機能の使い方を紹介します。 mixpace アプリのダウンロードは無料です。すぐにお試しいただ...

水平な床、または垂直な壁にA4サイズの紙に印刷されたARマーカーをセットして認識させると、ARマーカーを基準に3Dモデルが配置されます。マーカーを動かすと3Dモデルも追従するため、3Dモデルを表示させたまま位置の微調整ができます。また、位置の基準点はデフォルトの「3Dモデルの底面中央」のほか、「3Dモデルデータの設計原点」(データ上のXYZ軸がそれぞれ0、0、0の点)も選べるようになっており、サイズの大きい3Dモデルでも位置調整がしやすいよう考えられています。

遠藤・岩本両氏によると、例えば建物のような大きい3Dモデルの場合、位置の基準点が3Dモデルの底面中央だけだと利用者が建物の中に入り込んでしまうケースがあるため、設計原点も選べるようにすることでその問題を回避しているとのこと。また、設計原点を揃えることで現実空間と3Dモデルを正しい位置にぴったり重ねたり、複数のデータにレイヤー化されたプロダクトを正しい形で表示させることができるといいます。

3D CAD/BIMのデータ資産を持つ企業に適したソリューション

建築・製造業界向けのAR/MRソリューションはいくつかありますが、mixpaceのように必要なあらゆる機能がパッケージ化された製品はまだほとんどありません。mixpaceの開発を担当するホロラボはMicrosoft Mixed Realityパートナープログラム認定も取得しており、HoloLensのアプリ開発に関する知見や技術には定評があります。そこにSB C&Sの販売網とセールス力が加わることで、製品導入までのハードルはぐっと下がっています。また、同製品は現在も開発を続けており、今後さらなる機能追加も期待できそうです。

すでに3D CADやBIMのデータを有しており、それを有効活用したい、活用することで生産性向上やコスト削減を図りたいと考えている企業の方は一度検討してみてはいかがでしょうか。同製品にはトライアル版も用意されているほか、HoloLens 2 / iPadともに無料使用版があります。

3Dデータ可視化ソリューション「mixpace」HoloLens 2版が発売 | Mogura VR

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(参考)mixpace公式サイトmixpace YouTubeチャンネル

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