にじさんじ初心者が「Virtual to LIVE in 両国」を見て、沼にハマるまで

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12月8日(日)、青空の下、にじさんじのバーチャルライバー15名が出演するイベント『Virtual to LIVE in 両国国技館 2019』が開催されました。

「にじさんじ」といえば、総勢92名の個性豊かなライバーが所属している一大グループ。最近はリアルイベントの露出が増え、今回のイベントでもいくつもの「重大発表」があるなど、その勢いはとどまるところを知りません。

今回の『Virtual to LIVE in 両国国技館 2019』は、同名楽曲をテーマにした音楽ライブです。出演者は、月ノ美兎さん、樋口楓さん、静凛さん、剣持刀也さん、勇気ちひろさん、えるさん、鈴鹿詩子さん、森中花咲さん、椎名唯華さん、笹木咲さん、ジョー・力一さん、鈴原るるさん、夢月ロアさん、御伽原江良さん、戌亥とこさんの15名。

両国国技館には約6,000人の観客が集合し、ライブの模様はニコニコ生放送で中継。ライブ関連ワードがTwitterトレンド入りするなど、リアル・ネット問わず盛り上がるイベントとなりました。

この記事は、筆者(けいろー)が現場で感じたことを記したライブレポートです。ただ、正直に話しますと、僕自身はこれまで白上フブキさん名取さなさんの記事などを執筆していますが、にじさんじのライバーさんは普段あまり追えていませんでした。つまり、にじさんじ初心者による、初見ライブレポートと言えます。そのような立場からも感じられた熱量と感動があったことを、今回お伝えしていきます。

たっぷり23曲!ライバーたちの歌に聴き惚れる

もちろん、当初は不安がありました

今回のイベントに出演された15名の顔と名前はほぼ一致していますし、ライバーさん同士の関係性についても漠然と知っているつもりではあります。

ただ、それも「コラボ配信で見覚えがある」「タイムラインに流れてきた切り抜き動画で見た」程度に過ぎず、自信をもって「知っている」とは言えません。「にわか」に過ぎない自分が、はたして今回のイベントを楽しめるのか…。

結論から先に伝えます。「本当に楽しかった」と心の底から思いました。

今回、特に魅力的に感じられたのが、「歌」と「パフォーマンス」です。9月末に開催された『FAVRIC』のように特殊なステージ構成になっているわけではなく、形式としては一般的な「音楽ライブ」とほぼ同じ。にもかかわらず、ライブパフォーマンスにすっかり魅了されている自分がいました。

まずは何と言っても「歌」が楽しい。

普段から活動を追っているわけではないため、知らない曲があっても仕方がない……と思っていたのですが、意外とそんなことはなかった。蓋を開けてみれば、今回が初披露となったオリジナル曲以外は、すべて聴いたことのある曲。「音楽ライブ」として純粋に、そして最高に楽しむことができました。
特に衝撃的だったのが、戌亥とこさんです。

「歌がとてつもなくうまい」という話は聞いていましたし、動画にも見覚えはありました。でも、ライブ会場で、生で聴く彼女の歌は、何もかもが想定外。その衝撃と来たら、彼女が歌う『小さきもの』の第一声が耳に入った瞬間、思わず身震いしてしまったほど。周囲を見渡してみても、彼女の歌声に圧倒されたのか、ペンライトを振るのも忘れて立ち尽くしてしまったかのような人の姿もありました。「聴く」というか、全身で「受け止めていた」ような感覚すらあり、あの1曲ですっかり心を奪われてしまった格好です。動画、めっちゃ聴いてます。

また、勇気ちひろさんが1人で披露した『Los! Los! Los!』も印象的でした。可愛さとかっこよさが入り混じった歌唱に、惚れ惚れしていた人も多かった様子。特にセリフ部分のラスト、「命の徒花を咲かせてみせろ!」という勇気ちひろさんの力強い声を聞いた客席からは、「うおおおおおおお!!」と興奮気味の歓声が上がっていました。

『恋愛裁判』を歌った夢月ロアさんも、愛らしい出で立ちとは裏腹に、大人っぽいカッコよさとセクシーさが垣間見える歌声が魅力的でした。このライブが初お披露目となる3Dモデルもかわいらしく、その一挙手一投足を見逃すまいと、客席で背伸びしていたファンのみなさんの姿が心に残っています。

鈴鹿詩子さんの『God knows…』で会場の熱気が急上昇した場面も見どころでした。赤とピンクのペンライトが入り乱れるアツい空間の中、全力全開と言わんばかりに声を張り上げる詩子お姉さんが、最高にかっこいい。最後は客席のみんなとジャンプして、爽やかに次へとバトンタッチしていました。

対象的に、鈴原るるさんがソロで歌った『ガーネット』はしっとりとしたバラード。その後のMCによれば、初めての歌配信で歌った思い入れのある楽曲であり、ぜひこの舞台で歌いたかったとの話。ゆったりと、でも丁寧に言葉を紡ぐ歌声を聴いて、時間の流れが遅くなったような感覚になりました。ふんわりとしたスカートがキュートな、3Dモデルも魅力的。

そして、なんといっても樋口楓さんの『MARBLE』。アニメのオープニング曲を彷彿とさせるアップテンポなメロディに加えて、ご本人もMCで話されていたように、樋口楓さんらしい歌詞が詰まった1曲。感想ツイートを見ても興奮気味に「かっこよかった!」と話している人が多く、CDリリースに向けて期待が高まります。

またトップバッターとして、もともとファンメイドのイメージソングだった『Sharpness…』を歌った剣持刀也さんや、ペンライトの色が紫色に染まった会場で、堂々とした『千本桜』を披露した静凛さん、かっこよさを前面に押し出したエレクトロサウンド『MESMERIZER』をクールに歌いきったえるさん等…。それぞれの持ち味を活かした歌にも聴き惚れてしまいました。

もちろん「JK組」こと、樋口楓さん、月ノ美兎さん、静凛さんの3人で歌うオリジナル曲『dream triangle』も欠かせません。にじさんじを初期から引っ張ってきた3人の歌声を聴いて、この時点で涙ぐんでいた人も少なくなかった様子。元動画のミュージックビデオを思い起こす映像演出と、鮮やかなペンライトの海が混じり合って、会場中がひとつになったように感じられました。

“エンターテイナー”たちのパフォーマンスにしびれる

他方では、「パフォーマンス」もすごかった。

歌と踊り、選曲と映像演出、コール&レスポンスやMCでのやり取り――と、ひとつひとつ挙げればキリがありません。そんななか、特に今回ステージに立ったみなさんについて言えば、歌を歌う“歌手”である以前に“エンターテイナー”であるように自分の目には映りました。

圧倒的な歌唱力で観客の心を掴む人がいれば、個性的な歌声で魅了する人もいて、笑いを取りにくる人もいる。歌唱中に客席を煽るのがうまい人もいれば、MCで場を盛り上げる人もいる。個人で軽妙なトークを繰り広げる人もいれば、2人組で観客を楽しませる人もいる。

一人ひとりが違う個性を持っているけれど、みんな等しくエンターテイナー。イベントに出演された15名のライバーさんたちからは、そんな印象を受けました。

中でも印象に残っているのが、ジョー・力一さんのパフォーマンス。

初のお披露目となる3Dモデルや歌唱力もそうですが、盛り上げ方がすごい。最初に歌った『君は薔薇より美しい』のサビの後、客席に向けて「次はみなさんも一緒にお願いしまーす」とお願い。そして2番では、会場を揺るがすほどの「変わったああああああ!」を観客に叫ばせたかと思えば、ラストは驚くほどのロングトーンで「変わった」を自ら響かせ、会場を興奮の渦に包み込んでいました。

そしてそのロングトーンでガッと心を鷲掴みにされた後に歌ったのが、まさかまさかの『林檎もぎれビーム!』。想像もしていなかった曲を、しかもあのメンバーとクオリティで聞かされたら、そりゃもう惚れるしかないってもんですよ!

月ノ美兎さん、樋口楓さん、鈴原るるさん、えるさんの「はい! はい!」という煽りと、ジョー・力一さんの「一緒に!」という呼び掛けに答えるべく、声を張り上げ、ペンライトをぶん回す観客たち。この日一番なんじゃないかと思えるほどに会場のボルテージが急上昇し、ステージ上でも客席でも誰もが荒ぶり、「あいつらにだ!!」と叫んでいた光景が、今も脳裏に焼き付いて離れません。

要所要所で感情をぶちまけるような緩急のある歌い方と、合間合間でしっかりと観客を煽ってくるところが、聴いていて本当に最高でした。あまりにも興奮しすぎて、ニヤニヤしながら同時になぜか泣けてきてしまったほど。

また貴方のパフォーマンスを、客席から見たい。
そう思わずにはいられません……っていうか見に行きます。

椎名唯華さんと笹木咲さんによる『ロキ』では、コミカルなパフォーマンスが目を引きました冒頭では『ミュージック……はっけよい、のこった!」の掛け声。息の合った歌とダンスで魅せていましたが、途中、突如として言い合いを始めた笹木咲さんが、椎名唯華さんに向かって謎ビームを発射。倒れた椎名唯華さんを蹴り飛ばす……かと思えばすぐに助け起こすなど、シュールな展開が繰り広げられていました。

『ダンスロボットダンス』勇気ちひろさんと剣持刀也さんのパフォーマンスはかわいらしく、息もピッタリ。最後は勇気ちひろさんに向かって駆けていった剣持刀也さんがステージ外へ投げ飛ばされ、客席からは笑い声が上がっていました。

御伽原江良さんがソロで歌った『おねがいダーリン』では、「ごめんなさい調子に乗りました! 『きっつー!』とか言わないで!」と断りつつも、初お披露目となる3Dモデルによるキュートなダンスで観客を魅了。アイドルのステージさながらの盛況ぶりでした。

しかし機材トラブルのため、残念ながら最後まで歌い切ることはできず。ステージが暗転すると客席ではざわめきが広がりましたが、すぐに会場のあちらこちらから彼女を応援する声が上がり、瞬く間に「ギバラ! ギバラ!」のコールへと発展。フルで聴けなかったのは残念ですが、そんな客席の様子を見ていて、ライバーとファンとの絆を強く感じられました。

鈴鹿詩子さん、森中花咲さん、えるさんの3人による『気まぐれメルシィ』もステキでした。森中花咲さんをセンターに、年上の2人が両脇に並び立つ構図。正面には色とりどりのペンライトの海、背後には目まぐるしく移り変わるスクリーンの間で歌って踊る3人の姿が眩しい。それぞれのカラーと個性が際立つパフォーマンスに目が離せませんでした。

そして満を持して登場した月ノ美兎さんは、アニメ『バーチャルさんはみている』のオープニング曲『あいがたりない (feat. 中田ヤスタカ)』を披露。ハートマークとピンクを基調としたステージに、キュート成分マシマシの振り付け。合いの手までかわいらしいその姿は、紛れもなく正統派アイドルでした。最後のサビの前の「タリナイ 愛が タリナイ」に不覚にもキュンとさせられた人は多いのでは……?

他にも、『メランコリック』を披露した椎名唯華さんが、歌唱後のMCで客席からの「かわいい〜〜〜!」という声に少し照れていたり、御伽原江良さんと戌亥とこさんによる『オトモダチフィルム』では、2人の絡みに対して客席の歓声が一段と大きくなっていたり。ライバーたちのパフォーマンスに打てば響くように反応していた観客の様子を見て、にじさんじファンの熱量が強く感じられました。

豪華絢爛なフラワースタンドから感じられたファンの愛情

また、今回驚かされたのが、場内に立ち並ぶフラワースタンドの数々! 開場後、入場してすぐに目に入ったのが、エントランスの両脇に並ぶ無数のフラワースタンド。ライブ会場では珍しくない光景ではありますが、そのひとつひとつのクオリティががすごい。色とりどりの花々はもちろん、その多くにパネルやバルーン、メッセージボードが添えられており、推しの晴れ舞台を祝うファンの想いの強さが伝わってきました。

国内のみならず海外から贈られたものも数多く、ファン層の幅広さが窺えますね。しかもこれらのフラワースタンド、入り口両脇にあるもので全部かと思いきや、なんと座席へ向かう廊下にまで並んでいるのだから驚きです。

最近の大規模ライブですと、10組のVTuberが出演した『FAVRIC』でも、やはり同様にスタンド花が数多く立ち並んでいました。ですが、ここまで作り込まれたフラワースタンドは少なかったと記憶しています。足を止めて撮影する人も多く、にじさんじファンのライバーへの愛情を実感させられました。

「行きましょう」の一言で、にじさんじの沼へとハマっていく

最後に、強く心を動かされた出来事として、やはりこの曲のことは欠かせません。『Virtual to LIVE』を、あの大舞台で耳にできたこと。この体験は、自分にとっても特別な思い出となりました。今も油断すると、この曲のフレーズが自然と聞こえてくるほどです。

この曲から何を感じるかは、人それぞれに違うように思います。一口に「にじさんじ」と言っても大勢いますし、自分の推しの顔や配信を思い起こす人がいれば、今はいなくなってしまったライバーさんの顔を思い出す人もいるはず。はたまた「VTuber」という存在全体に当てはめて聴く人もいるかもしれません。

共通して言えるのは、聴く人が前へ前へと進めるように背中を押してくれるのが、きっとこの曲なのだということ。「見てる明日がそれぞれでも歩いて行こう」という歌詞にもあるように。いつも推しの配信から元気をもらっているように、この曲から勇気をもらっている人は少なくないと思うのです。

その上で、両国国技館で歌われた『Virtual to LIVE』は、それ以上に特別な意味を持っていたようにも感じました。特に象徴的に思えたのが、「君の近く もっと近くに行くから」という歌詞。バーチャルの世界と現実世界が交差したあの空間は、間違いなく普段の配信以上に“近く”であったと言えます。

そして、その歌詞の直後に委員長が発した、「行きましょう」という一言。

曲の余白で発せられた、たったワンフレーズ。にじさんじをずっと引っ張ってきた彼女の、力強い、迷いのないあの言葉は、記念すべき単独音楽ライブの締めくくりとして、最高の一言だったように感じます。あの一言に感動させられた人、泣けてきてしまった人、叫びたくなった人、救われた人も、きっと多かったはず。

にじさんじの明るい未来を確信できる、本当に素敵なイベントでした。あんなものを見せられてしまったら、これまでは少し離れた場所から眺めていた自分も、そりゃもう“行く”しかないってもんですよ。

そう、「にじさんじ」という、沼に……!

執筆:けいろー

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