【Oculus Quest】VRならではのミニチュアパズルが楽しい「A Fisherman’s Tale」レビュー

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昔々あるところに、とても丁寧に作られた漁師の人形がいました。人形は、すべてが整えられた母なる灯台のなかで日々、とてもシンプルな生活を送っていました…

VRパズル・アドベンチャーゲーム「A Fisherman’s Tale」の物語は、このようなナレーションと共に幕を開けます。本作では、プレイヤーはこの漁師の人形として、灯台の頂上を目指す道すがら、奇妙かつ、心揺さぶられる体験を得られます。

度肝を抜かれる独創的なギミック

「A Fisherman’s Tale」は、フランスに本社を構えるInnerspace VRが複数の企業と共同開発した作品。先行リリースされたPC(VR)版に続き、2019年11月28日、Oculus Quest(オキュラス クエスト)版がリリースされました。

プレイヤー扮する漁師の人形は毎日ほぼルーチン通りの生活を送っていましたが、ある日ラジオが報じた嵐の発生を機にすべては一変する…というのが冒頭の展開です。


(精巧に作られた灯台のモデルハウス)

「A Fisherman’s Tale」最大の特長は、“ミニチュア”を活用したパズルギミックです。漁師の部屋には自身が住んでいる灯台を模した小さなモデルハウスが置かれ、序盤はこれを活用してパズルを解いていきます。

モデルハウスと“現実”はリンクしており、ミニチュア内で、あるオブジェクト(x)をa点に移動させると、現実側に存在する同じオブジェクト(X)も同じ場所(A点)に移動します。

パズルを解くには、オブジェクトを適切に動かす必要がありますが、ここで「A Fisherman’s Tale」のもうひとつのユニークなシステムが働きます。現実からミニチュア内になにかを投入する、あるいはミニチュアから物を取り出すことで、オブジェクトの大きさを変えることができます。このサイズ変更ギミックが、本作の謎解きのカギを握ります。


(現実の石鹸と思われる物体を、画像左下のミニチュア内に投入した図。現実側の同じ場所に巨大石鹸が出現します)

文章で説明すると、これらの“ミニチュアギミック”は非常に複雑なシステムのようですが、実際のプレイではとてもスムーズかつ直感的に習得できました。チュートリアルも丁寧に盛り込まれており、操作について迷うことはプレイ中ほぼありませんでした。

また個人的に有り難かったのが、ハンドコントローラーのA(X)ボタンを押してON/OFFできる、“手を伸ばす”機能です。ONにすると、遠くのオブジェクトをその場から動かずに掴めます。試行錯誤中、地面に落としたオブジェクトなどをしゃがまなくても拾えるのはとても助かりました。


(“伸ばし”機能ON/OFFの比較画像。かなり伸びます)

クリアまでの操作感は快適そのもの!

「A Fisherman’s Tale」では、移動は主に(VRゲームでおなじみの)ワープ移動で行います。6DoF(デバイスの向きと位置情報の両方を認識するトラッキング)を活用した“直接移動”も可能です。ワープシステムは。スティックを倒すとポインターが表示され、戻すと狙った座標にジャンプするというもの。

筆者がプレイした限りでは、ポインターがブレるなどの不具合の発生もなく、クリアまで快適に遊べました。

ただ、筆者は本作をクリアまで連続でプレイしたのですが、移動にワープばかりを使ったためか、終盤はやや頭が重い感覚がありました。

部屋(ステージ)によっては動き回りながら試行錯誤をする場面もあるため、それで軽く酔ったのだと思われます。ある程度のスペースを確保して、直接移動も使いながらのプレイもオススメします。


(本作のワープ移動システム。手を伸ばした状態でも使用可能)

総評:達成感のあるパズルと充実した物語が魅力

「A Fisherman’s Tale」はユニークなギミックと、良質なストーリーが合体した意欲作です。ネタバレをしないために深く説明することは避けますが、すべてを細かく説明するのではなく、展開からプレイヤーに物語を読み取らせることを重視した作風は、好きな人にはたまらないかと思われます。

ゲームとしてのボリュームは(VR作品であることを加味しても)短めで、筆者は1時間と少し程度でクリアしました。パズルが得意な人なら、更に短時間でクリアできるかもしれません。


(個性豊かなキャラクターたちも登場)

残念なことに、「A Fisherman’s Tale」は日本語に対応していません。基本的に字幕も存在せず、プレイヤーはナレーションを含むすべての音声を、聴き取って理解する必要があります。登場キャラクターの多くがややクセのある英語を喋ることもあり、最大限に楽しむには、通常以上のヒアリング能力が求められると感じました。

筆者は、英語力が必要という点を考慮しても、「A Fisherman’s Tale」は十分にオススメできる作品と考えます。物語部分はもちろん、オブジェクトのダイナミックなサイズ変化を体感できるのはVRならではの体験で、パズル自体も理不尽さはなく、解いた際に確かな達成感を味わえる難易度で楽しめました。プレイ後はパズル部分にフォーカスした新作(スピンオフ)が欲しいと思ったほどです。

一風変わったパズルゲームを遊んでみたい方、小粒ながら満足感ある物語を楽しみたい方、「A Fisherman’s Tale」に一度触れてみませんか? Quest版「A Fisherman’s Tale」は、1,490円(税込)でOculus Storeで販売されています。

ソフトウェア概要

タイトル

A Fisherman’s Tale(フィッシャーマンズ・テイル)

開発元

InnerspaceVR

パブリッシャー

Vertigo Games

対応VRヘッドセット

Oculus Rift(Rift S)、Oculus Quest、HTC VIVE、VALVE INDEX、Windows MR

価格(Quest版)

1,490円(税込)

プレイ人数

1人(シングルプレイヤー)

公式サイト

http://afishermanstale-game.com/
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