東京大学の連携研究機構であるバーチャルリアリティ教育研究センター(以下「VRセンター」)が、2019年10月1日付で新部門「サービスVR寄付研究部門」を設置しました。VRやARなどを用いた、対人サービスや空間サービスの研究を行います。設置期間は2019年10月1日から3年間となっています。
「対人サービス」に関しては、VR顧客アバターを含む接客サービスVRトレーナーの研究開発と、動機づけまでを含む新しい訓練方式を研究。「空間サービス」に関しては、サービス空間における顧客の行動誘発のための基礎的な方式研究と、AR技術を用いた空間の高付加価値化に向けた研究開発を行うとしています。
VR研究の新ジャンル「サービスVR」を確立
また同研究部門は、リリースの中で以下のように述べています。
これまでバーチャルリアリティ(VR)や拡張現実感(AR)の研究開発は,主としてものづくりの分野への応用が中心になって進められてきました。現在、産業のサービス化やソフト化が産業において大きなテーマとなりつつあります。今後、VRやARの技術をこうしたサービス業に対して活用しようという社会的要請はますます増加することになるでしょう。
今回のご寄付により実現した「サービスVR寄付研究部門」の活動により、学術的には「サービスVR」という新しいVR研究のジャンルを確立させることができ、さらなる技術発展につなげることができると考えています。
社会的には、冒頭に述べたように、今後の我が国において重要性を増していくサービス産業の競争力向上に貢献することが期待されます。
なお、同部門の設置は株式会社セブン&アイ・ホールディングス、東日本旅客鉄道株式会社、近畿日本鉄道株式会社、大日本印刷株式会社、株式会社ソリッドレイ研究所からの寄付が元になっています。
バーチャルリアリティ教育研究センター(VRセンター)とは
VRセンターは東京大学の全学組織で、情報理工学系研究科・人文社会系研究科・工学系研究科・医学系研究科・新領域創成科学研究科・情報学環・先端科学技術研究センターが連携する「連携研究機構」として2018年2月に設置。VR研究における国際的なイニシアティブを確立するとともに、先端技術の普及と、VRを活用した先進的教育システムの導入を推進することを目的として活動しています。
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(参考)プレスリリース